ドラムのポジション

ょっと真面目な話をしましょう。皆さんはバンド内における「ドラムのポジション」をどう考えているのでしょうか。もちろんセッティングの場所の話ではない。録音における定位のことでもなく、演奏上の位置についてであります。以後については私見としてご理解いただき、意見があればお聞かせください。よくドラムは「リズムの要」と言われますが、私はそれイコール「リズムの中心」ではないと思っています。ドラムは「音」によってバンドの指揮をし、メトロノーム的タイムキープ役はベースが担っていると考えています。ベースラインの上にドラムが乗っているからこそ、「前のり」「ジャスト」「後のり」といった表現が出来るのです。これはクリック以前のアナログの時代からそうだと思っています。 70年代中期のディープパープル「イアン・ペイス」は凄く「前のり」でスピード感に溢れ、後期になると反対に「スティーブ・ガッド」や「ジェフ・ポーカロ」等は恐ろしく「後のり」で、おまけにタワーオブパワーの「デビッド・ガリバルディ」まで登場し、当時の私はパニックに陥っておりました。だって皆が違うことしてるんだもん。70年代恐るべし。
最近は程度の差はあれ「後のり」が主流になってますね。

リュームに関してはどうでしょう? ロック・フュージョンなどの場合、ギターとかベースから「音が小さい」などと言われた事はないですか? ヤツらはアンプのボリュームを上げれば済むので無神経にそーいう事を言うのです。バカヤローめ、こっちは肉体労働の生音で勝負しとるんじゃ! 文句があるならアコギで勝負してみろ! お前らの音がデカすぎるんじゃー!!!。あーちょっとスッキリした。実際、ゴーストノートとのバランスを考えるとブッ叩く必要は無いと思います。楽器にしても、「叩く力」と「音量」は正比例しますが、あるレベル以上は叩いてもそれだけの音量は得られません。それなりの「熱意」は伝わるかもしれませんが、楽器を傷めるだけだと思います。スネアのフープが曲がるほど叩く連中の神経が解かりませんな。ところが、JAZZのコンボを演ると「うるさい」と言われる私、世の中うまくいきませんな。
どないせーっちゅーねん!

ジャズビッグバンドでは音量が丁度良い?みたいで楽しく演奏しておりますが、ここではppからffまでのダイナミクスのコントロールが必要になります。ある程度の読譜力も必要ですが、「おかず」のセンスも問われます。ビッグバンドでの「おかず」は「呼び込みフレーズ」とも言われ、ドラマーが「音」と「フレーズ」で指揮をするわけです。「ドラマーが変わるとバンドの色が変わる」と言われるのはこの理由なんです(指揮者が変わるから)。アンサンブルの中を縫ってプレイするのは快感ですよ。

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