アイドルドラマー

ラムを始めた「きっかけ」は人それぞれでも必ずアイドルドラマーはいるはずです。 年齢やジャンルによっても変わっていくとは思いますが、一般的なベストスリーなら、リンゴ・スター、ジョン・ボーナム、スティーブ・ガッドというところでしょうか。
私の場合、小学校の高学年の頃はグループサウンズの絶頂期で、初代アイドルはブルーコメッツの「ジャッキー吉川」でした。中学生ではベンチャーズの「メル・テイラー」、高校生になるとシカゴの「ダニエル・セラフィン」と一般的ではないドラマーを好きになっていました。マイナー志向という訳ではありませんが…。
またこの頃から興味本位でフュージョン(当時はクロスオーバーと呼んでました)も聴くようになり、リターン・トゥ・フォエバーの「レニー・ホワイト」に驚き、超人「ビリー・コブハム」に腰を抜かしたものです。タワー・オブ・パワーの「デビッド・ガリバルディ」の数式のようなゴーストノート付きパラディドルパターンは教則本より難解でしたね。
はっきり言って、高校生の私に理解できるシロモノではございませんでした。

2大巨頭「ハービー・メイソン」や「スティーブ・ガッド」を知ったのは大学生になってからでしたが、当時の私はフュージョンにはあまり興味が無く、ジャズの天才「トニー・ウィリアムス」と神様「バディ・リッチ」にハマっておりました。
ビッグバンド・ドラマーではカウント・ベイシーの「ソニー・ペイン」、ウディ・ハーマンの「エド・ソフ」は今聴いても最高ですね。ジャズコンボでは「ロイ・ヘインズ」を聴きあさっておりました。なんと言っても70歳を超えてもなお第一線で活躍しているのがスゴイ。まだまだ進化を続けています。あの伝説のチャーリー・パーカーと共演して生き残っているのはこの人だけでなんですから。スっゴイでしょ。ドラムという楽器が好きな私は、幅広いジャンルの音楽(クラシック以外)を聴き、参加もしていたので、好きなドラマーは本当に沢山います。御大「エルビン・ジョーンズ」は勿論の事、手数系「デニス・チェンバース」、ブルース・ブラザースでの「スティーブ・ジョーダン」、スティービー・レイ・ボーンの「クリス・レイトン」、歌のバックの「リック・マロッタ」「ラス・カンケル」「ケニー・アロノフ」など、キリがないですね。そうそう、ボズ・スキャッグスのバックバンド(後のTOTO)時代の「ジェフ・ポーカロ」も大好きでした。私は「好きなドラマー」と「演りたい音楽」は違っていても良いと思っています。どんどん聴いて、影響を受けて、吸収して、自分の「引き出し」が増えれば必ずプレイにフィードバック出来ると信じています。○○一本槍も素晴らしいですが、私は幅広く音楽を聴き、ジャズ馬鹿・ロック馬鹿ではなく、「ドラム馬鹿」で居たいのです。こういう調子だから楽器が増えるのです。ゴメンナサイ。

表紙に戻ります